カッコイイオトコ
「は、はい……」
私は小さい体を更に縮こませた。
「あ、でも! そうですね。ハルヒコさんとのこと、知りたかったっていうのも、あります……」
「他にもあるの?」
「いえ。ただ、ユカリさんの髪が綺麗だなって、思いました」
颯爽と道を歩いていくユカリさんの姿を思い浮かべ、そう言う。
ユカリさんは眉を顰めた。
「貴女も変な子ね」
うっ……
ユカリさんにまで“変”と言われてしまった……。
そんなに変なの? 私……。
それからしばらく私を見つめていたユカリさんは、フッと赤い唇の端を上げた。
「心配しなくても、私とハルはもう半年前に終わってるわ。今更ヨリを戻そうとか、思っていないから安心して」
「そ、そうなんですか?」
「そうよ。昨日はただ、取材を受けてくれないかと思って行ってみただけ。あ、私、出版社に勤めてるんだけどね」
「……そうなんですか」
「でも、駄目ねぇ。『グラプ』はその気になればメジャーも夢じゃないのに、全員その気がないんだから。勿体無い」
「……そうなんですか」
ユカリさんの口から語られることを、私はただ驚きながら聞いていた。
私は小さい体を更に縮こませた。
「あ、でも! そうですね。ハルヒコさんとのこと、知りたかったっていうのも、あります……」
「他にもあるの?」
「いえ。ただ、ユカリさんの髪が綺麗だなって、思いました」
颯爽と道を歩いていくユカリさんの姿を思い浮かべ、そう言う。
ユカリさんは眉を顰めた。
「貴女も変な子ね」
うっ……
ユカリさんにまで“変”と言われてしまった……。
そんなに変なの? 私……。
それからしばらく私を見つめていたユカリさんは、フッと赤い唇の端を上げた。
「心配しなくても、私とハルはもう半年前に終わってるわ。今更ヨリを戻そうとか、思っていないから安心して」
「そ、そうなんですか?」
「そうよ。昨日はただ、取材を受けてくれないかと思って行ってみただけ。あ、私、出版社に勤めてるんだけどね」
「……そうなんですか」
「でも、駄目ねぇ。『グラプ』はその気になればメジャーも夢じゃないのに、全員その気がないんだから。勿体無い」
「……そうなんですか」
ユカリさんの口から語られることを、私はただ驚きながら聞いていた。