カッコイイオトコ
まだ成就しない2人の恋が、どうかうまくいきますように。
そう願いながら、私はハルヒコくんとの待ち合わせ場所に立つ。
大学の校舎が近いから、待ち合わせはいつも中間地点にあるカフェテラスの前。
そこにある植え込みの前に立っていると、歩道橋を通ってハルヒコくんがこちらに向かってくるのが見えた。
自然に笑みが広がって、小さく手を振ったら、ハルヒコくんがそれに気づいて早足で階段を下りてきた。
そこへ私が駆け寄ろうとすると──。
ガクッと。
ハルヒコくんが足を踏み外した。
あっ、と思った時にはハルヒコくんは宙に飛んでいて、綺麗に一回転すると、シュタッと階段下に着地した。
どよめく他の通行人。
少し遅れてパチパチと拍手が鳴り出した。
その拍手を気にも留めない様子でスクッと立ち上がったハルヒコくんは、真っ直ぐに私のもとへ歩いてきた。
「またやってしまいました……」
ぼそり、と呟くハルヒコくん。
あ、これは、ちょっと恥ずかしがっている時の声。
そう願いながら、私はハルヒコくんとの待ち合わせ場所に立つ。
大学の校舎が近いから、待ち合わせはいつも中間地点にあるカフェテラスの前。
そこにある植え込みの前に立っていると、歩道橋を通ってハルヒコくんがこちらに向かってくるのが見えた。
自然に笑みが広がって、小さく手を振ったら、ハルヒコくんがそれに気づいて早足で階段を下りてきた。
そこへ私が駆け寄ろうとすると──。
ガクッと。
ハルヒコくんが足を踏み外した。
あっ、と思った時にはハルヒコくんは宙に飛んでいて、綺麗に一回転すると、シュタッと階段下に着地した。
どよめく他の通行人。
少し遅れてパチパチと拍手が鳴り出した。
その拍手を気にも留めない様子でスクッと立ち上がったハルヒコくんは、真っ直ぐに私のもとへ歩いてきた。
「またやってしまいました……」
ぼそり、と呟くハルヒコくん。
あ、これは、ちょっと恥ずかしがっている時の声。