カッコイイオトコ
シュッと音を立ててドアが開くと、彼は真っ直ぐ前を見据えたまま立ち上がり、何事もなかったかのように颯爽と電車を降りていった……。
呆気に取られるハルカと他の乗客たち。
その横で、私は思わず呟いていた。
「カッコイイ……」
「はあ!?」
ハルカが物凄い勢いで私に視線を向けた。
「ちょっと、何言ってんのマユ! アレのどこがカッコイイの!?」
ハルカに肩をつかまれて、私の頭がガクガクと揺れた。
「え? カッコイイよ……凄い綺麗な前転だったじゃない……」
「マユ! しっかりして! あんたは普通が好きなんでしょ! アレは絶対ありえないから! 目を覚まして! マユ──!!」
ハルカが何だか叫んでいたけれど。
私の意識は素敵なお花畑に飛んでいた。
そう……
明日のピクニックで行くような、素敵な世界へ……。
呆気に取られるハルカと他の乗客たち。
その横で、私は思わず呟いていた。
「カッコイイ……」
「はあ!?」
ハルカが物凄い勢いで私に視線を向けた。
「ちょっと、何言ってんのマユ! アレのどこがカッコイイの!?」
ハルカに肩をつかまれて、私の頭がガクガクと揺れた。
「え? カッコイイよ……凄い綺麗な前転だったじゃない……」
「マユ! しっかりして! あんたは普通が好きなんでしょ! アレは絶対ありえないから! 目を覚まして! マユ──!!」
ハルカが何だか叫んでいたけれど。
私の意識は素敵なお花畑に飛んでいた。
そう……
明日のピクニックで行くような、素敵な世界へ……。