カッコイイオトコ
小鳥の森公園の入口に立ち、腕時計を見る。

まだ7時半。

周りには、ジョギングや犬の散歩をしている人がチラホラ。

……さすがに、早すぎたかなぁ?

サンドイッチと水筒の入った大きなトートバッグを肩に背負い直して、辺りをキョロキョロと見渡す。

昨日の彼の姿はまだない。

まあ、いっか。

気長に待とう。


近くにベンチを見つけて、そこに腰を下ろす。

時計の針が8時を回った辺りから、何だかソワソワしてきた。

彼、本当に来てくれるのかな?

まさか、適当に返事をしといただけってことはないよね?

チラ、チラ、と腕時計を眺めては、少し不安になってくる。


「大丈夫だよ。良い人だったもん。ピーさんだもん」

自分を励ますように呟いていたら。

駐車場を横切ってやって来る、大きな影が。
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