カッコイイオトコ
ドクン、と心臓が跳ね上がった。

昨日と同じ、明るめの茶髪に銀のメッシュの入った髪をして、白いTシャツに黒のジーンズを履き、キラキラと手首や腰を輝かせているのは……チェーンをつけているからね。

左手には大きなバスケットを持ち、そして肩の上には……かわいらしい、小さな男の子が。

「あっ……」

立ち上がり、駆け寄って行くと、彼も私に気付いてくれた。

軽く頭を下げられる。

そんな彼を見上げて私は。

高鳴る心臓を押さえながら、聞いてみた。

「あ、あの……息子さんですか?」

「弟です」

間髪入れずに返答された……。

あまりにも早い返事が……素敵♪


そっか、そうだよね。

昨日、弟も一緒って、言ってたもんね。

でも……弟というには、かなり年が離れているような……?


彼はバスケットを置くと、肩車していた小さな弟を下に降ろした。

「弟のナツキです」

「こんにちわぁ~!」

ナツキくんは、大きな瞳を弓のように細くして、私に挨拶をしてくれた。

か……かわいいっ!

ほっぺがプクプクしてて……食べちゃいたいくらい!
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