カッコイイオトコ
「何?」

「私……ハルヒコくんの連絡先、知らない……」


ゴーン……


ショックのあまり、頭の中に除夜の鐘が鳴り響いた。



な、なんてこと…!

あまりに素敵なお弁当にショックを受けて、電話番号もメルアドも、住んでいるところさえ話題にするのを忘れていた…!

ああ、なんてお馬鹿さんなの!

次、どうやってハルヒコくんに逢ったらいいの?

もう逢えないの?

偶然に逢える確率なんて、どれほど~!?


また魂の抜けてしまった私を見て、ハルカは短く溜息。

「マユ、あんたって、ホント抜けてるわね……。待ち合わせの時間も聞き忘れたばかりなのに……」

「ハイ……その通りでございます……」

ああ神様、自分のお馬鹿加減に泣きそうです……。

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