カッコイイオトコ
午後の講義は右から左に受け流して、ハルヒコくんに何を聞くか、頭の中で何度も何度もリプレイした。

そして帰り……。

少しだけ足を引きずりながら、いつもハルヒコくんが待っている駐車場へと向かう。

毎日こうして逢えるのはとっても嬉しいんだけど。

もう少し。

もう少し、仲良くなりたい。


車に近づくと、いつものようにハルヒコくんが運転席から降りてきて、ペコリと頭を下げてくれた。

私もいつものようにペコリと頭を下げる。

「いつもありがとうございます!」

「イエ」

相変わらず無表情だけど、助手席のドアもちゃんと開けてくれて、よろけたら手を貸してくれたりして。

とっても紳士的な態度に、いつもほわぁ~って嬉しくなる。

パタン、とドアが閉められて、ハルヒコくんが運転席に座って……。


ここよ!

ここで言わなきゃ!

頑張れマユ!

思い切って、質問するのよー!

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