カッコイイオトコ
教室で肩にかけていたトートバッグをロッカーにしまい、席に座ろうとすると。
「マユー!!」
どすん、と思い切り体当たりされた。
踏ん張った右足首にビビビッと電流が走って。
「いだ──い!!」
何とも色気のない声を上げてしまった。
「あ、ごめんごめん! それよりマユ!」
それよりって、すっごい足首痛かったんですけど!
涙目になって私の肩を掴む人物を見ると、金髪を無造作にツインテールにした女の子が、血走った目で私を見ていた。
「え? ナオちゃん? どうしたの?」
同じクラスだけど、時々話をするくらいで今まであまり話す機会のなかったナオちゃん。
だって彼女は、割と化粧も濃くてパンク系のファッションで、私にはちょっと近寄り難かったの……。
そのナオちゃんは、真っ黒に縁取られたキツい目を更に釣りあがらせて私を見ていた。
こ……怖い、よ?
引きつりながら笑顔を見せると、ガクガクと肩を揺さぶられた。
「マユ! あんた、ハルと知り合いだったの!? 昨日、アンタがハルの車で一緒に帰るトコ、サオリが見たって言ってんだよ!」
「マユー!!」
どすん、と思い切り体当たりされた。
踏ん張った右足首にビビビッと電流が走って。
「いだ──い!!」
何とも色気のない声を上げてしまった。
「あ、ごめんごめん! それよりマユ!」
それよりって、すっごい足首痛かったんですけど!
涙目になって私の肩を掴む人物を見ると、金髪を無造作にツインテールにした女の子が、血走った目で私を見ていた。
「え? ナオちゃん? どうしたの?」
同じクラスだけど、時々話をするくらいで今まであまり話す機会のなかったナオちゃん。
だって彼女は、割と化粧も濃くてパンク系のファッションで、私にはちょっと近寄り難かったの……。
そのナオちゃんは、真っ黒に縁取られたキツい目を更に釣りあがらせて私を見ていた。
こ……怖い、よ?
引きつりながら笑顔を見せると、ガクガクと肩を揺さぶられた。
「マユ! あんた、ハルと知り合いだったの!? 昨日、アンタがハルの車で一緒に帰るトコ、サオリが見たって言ってんだよ!」