カッコイイオトコ
首を捻っていると、いつの間にか横に立っていたハルカが顎に手をやって頷いていた。

「ああ~、だから聞き覚えがあったんだ、天童ハルヒコの名前。ナオちゃんたちが騒いでたから」

「そうだったんだ。知らなかった」

「マユはぽけ~っとしてるからね」

「うう……その通りですが……」

軽く落ち込んで椅子に座る。

「でもさ~。別のとこでも聞いたことあるような気がするんだよね~。天童ハルヒコの名前」

隣に座りながら、ハルカが言った。そしてまた考える。

「どこで?」

「どこだったかな~」

「……ハルヒコくんって、色んなところで有名な人なんだね」

ますます私じゃつり合わないような気がしてきたよ……。

でも、いいんだ。

頑張るって決めたんだから。

「よし、今日も頑張るぞ~!」

気合を入れて授業に集中。


今日は午前中で終わりなので、ウキウキしながら駐車場へ向かうと……。

白いトラックみたいな車が停まっていた。

あれ? あの車は……。
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