ひと握りのブルーベリー

私たちは、シュークリームを食べ終わって新しいジュースを持ってくる。

「ふっふっ…」
と私は思い出し笑いをする。


「どうした、チャメ、おかしな笑いなんかして、」


「いゃね、昔のこと思い出して、それでつい、」


私たちは、小学生の頃良く元水公園に隣接する山王台公園に流れている川で雑魚取りをしていた。
その川で私が四つ手を押さえて、義樹が向こう側から棒で水面を叩き魚を追い込んでくる。

義樹の「上げろ」を合図に四つ手を引き上げる、
すると黒く長い物が入っていた。

「きゃあっ!ヘビ?」

あはは(笑)
「違うよ、チャメ、それっ,うなぎ,っていうんだょ、」


そして、うなぎをバケツに入れて持ち帰った。

義樹は、その,うなぎ,を水槽で飼うつもりで知り合いの人に水槽をもらって帰ったところ、すでにその,うなぎ,はお母さんによって蒲焼きにされていた。

と義樹は私に嘆いていた頃が懐かしい。



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