ひと握りのブルーベリー
私のところに駆け寄ってきた青年が…


「やっぱり、沙也夏ちゃんだ、」


「えっ!なんでここに、」

その青年は、宇佐美隼人であった。


「こんなところで会えるとは、ビックリしたょ、家族でキャンプかな?」


「そうなんだけど、」(汗)

「ボク、ここでバイトしているんだ、夏休み中はいるよ、」


「へぇーそうなんですか!」


「やっぱり、那須の合宿で言ったこと、当たったね、」(笑)


「えっ、なんでした?」


「もう忘れちゃったの、縁があったら再会できるって、沙也夏ちゃん、」


「そうでした、」


「これはもう運命としか思えないね、沙也夏ちゃん、」


「運命!大袈裟な、」


「立ち話しもなんだか、あそこに座らない、」


壊れかけたベンチを指差して隼人さんが言った。
そのベンチに二人で座り湖面に夕日が映りキラキラと輝いていた。



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