ひと握りのブルーベリー

その夕焼け空を映し出している湖面を二人で眺めていた。

突然、隼人さんが私の髪をかき上げて、おでこにキスをする。

私はビックリして隼人さんを見ていた。そのあと指先を唇にあてて。


「この唇は彼氏のものだから、ボクはここ、」


私のおでこを指差して隼人さんは言った。


「このおでこは、ボク専用だから、誰にも触らせないで、沙也夏ちゃん、」


「あのー、勝手に決めないでください、隼人さん、」

「うん、そうだね、」(笑)

そのあと二人は沈黙、どういうことか私は、隼人さんの腕を抱いて頭を付けていた。
この美しい風景にほだされたのか、隼人さんのキスの魔法にかかったのか、なんだかわからない雰囲気になる。


「ここに居たのか、沙也夏、」


私たちの背後から声がしたので振り向くとパパが立っていた。



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