ひと握りのブルーベリー
次の日、今日はキャンプ最終日である。
私は、ママにお使いを頼まれた、昨日のお礼にと隼人さんに持って行ってと。
それはママお得意のパエリアである。
私は、泰貴の手を引いて、隼人さんが河口湖でボート貸し出しのバイト先に向かった。
「昨日はご馳走様、ママがお返しってこれを持たされた、中はママ特製のパエリアが入ってるから、どうぞ隼人さん、」
「うわぁ、ありがとう。ボク、パエリア大好きなんだ、」
「それは良かった、ママも喜ぶな、」(笑)
「そうだ、弟さんとボート乗って行きなょ、もちろん無料で、どう沙也夏ちゃん、」
「わぁい、ボク乗りたい、お姉ちゃん、」
泰貴は、私のスカートを引っ張って言う。
仕方なく、隼人さんの好意に甘える。
湖面にたくさん繋がっているボートを一隻出してくれる。
「沙也夏ちゃん、ボート漕げる?」
「うん、パパに教わったから大丈夫、」
私と泰貴でボートに乗り込み漕いでいた、まずまずスタートは順調にいく。
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