ひと握りのブルーベリー

これもあとで聞いた話しだが、期末テスト中義樹は、中谷三枝子の家で試験勉強をしていた。
とのことで、だから義樹がぐんと成績を上げたんだなぁ、そりゃ秀才に教わった方がいいに決まっている。

私の無力さにため息をつく。
「はぁー、なんで、」

学校での1週間が辛い。

義樹に彼女ができたことで、はっきりと私の気持ちがわかった。

誰がなんと言おうとも、私は義樹が好き、
好きでどうしようもない時がある。
はぁーなんでなのょ、
もし、中谷三枝子より先に私が告ったらどうなっていたんだろう?

いゃ、断れてしまった方が怖い、それが先にたってしまう。
やはり、私の片想いで終わってしまうのであろう。

ある朝、いつものように義樹と自転車登校していたとき、私はなにを思ったのか、

「ねぇヨシくん、もう一緒に学校行くのはよした方がいいんじゃない、」


「はぁーはー、三枝子ちゃんのことが気になるんだろう、オレたちの関係は変わらないから、気にすんなチャメ、」


えっ、オレたちの関係ってなに?ねぇー教えてょ、ヨシくん。



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