ひと握りのブルーベリー

私はよそ見していたら、桜土手から転げ落ちてしまった。
「いたた、たぁ~」

私は、すぐに起き上がることなく仰向けに清みきった青空を見上げていた。


「なんで、あそこに彼女を連れてくるのょ、」
と私は呟く。

「どうしてょ、ヨシくん、あそこは私たち二人だけの秘密基地なのに、なんでょ?」


雲一つない青空を見上げて、そう呟いていた。
どこからかローズマリーの香りがしてくる。

そして、マウンテンバイクを土手から引き上げて見て見ると前輪のスポークが折れ曲がっていた。

「あぁーぁ、これじゃ走れないな、」(汗)

仕方なくマウンテンバイクを押して歩いて行く。




**
< 58 / 61 >

この作品をシェア

pagetop