生徒だけど寮母やります!⁑





「まったく、景ちゃんには驚かされてばっかりだね」


景がいるキッチンのほうを見ながら、結斗はポツリと呟いた


「本当だな。危なかしいけど、でも嬉しいっつーか。少しは俺らのこと、気にかけてくれてたって事だもんな」


「いや、咲夜。君は分かってないね」


「どういうことだ?爽馬」


「景は本当は僕たちのことがずっと、気になってしかたなかったんだよ」


淡々という爽馬に、ライも頷く


しかしそれを端から見ていたマナは、はぁ、とため息をついた


「だからといって、この雨の中外に出てどれだけ周りに心配かけてるかわからないわ」


げんなりとした様子のマナを見つめる四人の目が冷めていることに、本人は気づいていない



「あなたたちが笠上さんに寮母でいてほしいなんて頼むから、笠上さんもそれに応えなきゃって責任を感じちゃうのよ。あの子のためを思って、そろそろ諦めなさい」


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