生徒だけど寮母やります!⁑







次に目が覚めた時


まだ部屋は暗かった



ん......まだ朝じゃない......?

時計の針は4時半を指している

よかった

まだ寝れる


あったかくて


安心感があるこの布団の中で


あれ


あれ......


私......?


目の前にいるのって......


ライ


なんだけど。



あ......



景は昨夜のことを思い出して
顔を赤くした


まって、私あのまま寝ちゃってそれで


目の前にいるライはすやすやと寝息を立てている


私の腰に手を回したままだ


これは......アウトだろう



ど......どうしよ


とりあえずバレないうちにライに自分の部屋に戻ってもらわなくちゃ!


景は一度深呼吸してから、ライの肩に手を置いてゆさゆさと揺すった


「ライ、起きて」

小声で話しかける


「ん......」

ライは眉をしかめて小さく唸ると、ゆっくりと目を開いた


「......景」

「うん、おはよう。出てって」

「は?むり......寒い」


景の切羽詰まった要求を、ライは寝ぼけ眼で拒否する

だめだ


きっと完全に起きてないのだ


故に、この状況のマズさを理解してないに違いない


「ライ!もっとちゃんと起きて!これが見つかって何か勘違いされたら困るんだって。あ、急いで着替えてさ、朝早くから2人でコソコソ誕生日会の準備をしてた設定とかどうかな、誰か誕生日の人いる?3人の誕生日しらない?」


「るせーだまれ」


「ライ......!」



< 122 / 388 >

この作品をシェア

pagetop