生徒だけど寮母やります!⁑
ライの言葉に、景はしばらく黙って考えていた
それについて気になったことはある
男子寮Bのメンバーは、どうしてこの4人なのかと
もちろん私が決めたわけでもないし、かといってママやパパが決めたというのも違う気がする
「ライが言いたいのってつまり......男子寮Bの4人は皆、何か諸事情を抱えていたり、訳ありなんじゃないかってこと?だから男子寮Bにいれられたんじゃないかってこと?」
「まぁ......そうだな」
ライはため息をつきながら言った
確かに言いたいことはわかるし、その可能性は否定できない
でももしそうだとしたら、ライまでもがどこかワケあり生徒になってしまう
「じゃあ自分自身はどうなの?
ライ、前に本当のお母さんには会ったことないとか、それで親戚に異色の目を向けられるとか言ってたじゃん?
それとかが理由で男子寮Bに入れられたと思う?」
弾丸のごとく出てくる景の質問に、ライは少々困りながら頷いた
「そうとも考えられるし、そうじゃないかもしれないとしか言いようがねーな。
確かに俺の場合はそこまで学校側が踏み込んでくるかも疑問だ。それに親が本当の親じゃないなんて珍しいことでもない。それが理由で男子寮Bに入ったとは考えにくいかもな」