生徒だけど寮母やります!⁑
「それより結斗の話でしょう。とりあえずライには話しておいたら?景とクラス一緒なんだし」
「確かに」
布はふぁさふぁさと動きながら爽馬の意見に同意する
「結斗の話......?」
低い声で、爽馬の言ったことを繰り返すライ
爽馬はソファに頭をもたれさせたまま、顔に「詳しく教えろ」と書いてあるライを見上げ口を開いた
「今日、昼休みに生徒会から僕たちに接触があってね」
「......お前らも?」
ーお前らも?
ーそう、結斗だけでなく、僕たち男子寮Bの生徒にも。
爽馬は、ライのこの反応を予想していたかのように冷静な顔をして頷いた
咲夜も微かに動く
「僕たちの場合は結斗とは違って、生徒会の勧誘をされたわけじゃないよ。ソレについての話を会長から聞かされただけで」
そんな淡々と話し出した爽馬の言葉に、ライはハッとして、急いで付け加えた
「おいちょっと待て、違う。俺が言ってんのは、景だけじゃなくてお前らにも生徒会が接触してきたのかってことだ」
ー今日の昼休み、景が生徒会に追われたように
そのライの言葉に、爽馬は顔色を変えて起き上がると、一反木綿咲夜のほうを向いた
「......景が生徒会に追われた?今日の、お昼に?」
「まじかよ......でも、魔術科役員は別に景や結斗とは一緒にいなかったんだろ?」
「どうだろう......事が起きてた時間帯が微かに違うのかもしれない」