生徒だけど寮母やります!⁑
兄宛にメッセージを打ち終えたのだろう、市河はスマホ画面から顔を上げた
「伝えといたよ。六組の伊吹君に関することだろ?揃いも揃ってぞろぞろいく必要ないんじゃね?むしろ事を大きくしそうってゆーか」
やはり市河は心配なようだ
そんな彼に、咲夜は首を振った
「お節介な男子寮Bが結斗を一人で行かせるようなことするわけないだろ?」
「主に自分だよね」
「景忘れんな」
そんな咲夜と爽馬の会話に、市河は目を丸くする
「寮母さんも行くんだ......?」
「そう、結斗は反対してたけれど、景がやすやすと下がるわけないし......」
昨日の事を思い出しながら爽馬が言うと、市河は呆れ半分感心半分といった様子で頷いた
「うん......俺が伊吹君でも反対するかな......。ねぇ、着いて行こうか、俺も」