生徒だけど寮母やります!⁑
「え、いい......のか?」
思ってもいなかった申し出に咲夜が思わず聞き返すと、市河は苦笑いして軽く頷いた
「味方は多いに越したことはないだろ。それに俺は......兄貴のことも、助けなきゃな」
彼の兄である生徒会長に、自分の兄弟について聞かれたことを思い出したのか、爽馬がピクリと反応する
「あはは、あの時は小高には嫌な思いさせたな。兄貴、ああ見えて不器用だからさ」
そう言って笑う市河を、咲夜はじっと見た
きっと......市河は兄、生徒会長のことが心配なんだろうな
魔術科役員は生徒会長と対立している関係にあるんだし......
「じゃあ市河、よろしく頼む。他の奴らにも言っとくよ」
「よろしく」
「おお」
そう言って、3人は軽く拳を合わせた