生徒だけど寮母やります!⁑
「で結斗、景には前に話したことがあった......けど、ちょっと俺の話させろ」
そう言って珍しく自分の話をしようとするライに、結斗は目を丸くする
「いいけど......まぁ、暇つぶしに聞いてあげる」
結斗が少し笑ってそう言うと、ライは「そりゃどーも」と、先程の結斗のセリフを返してから話し出した
「俺はずっとこの学校に入るのが嫌だった。
ってのも、俺が火属性と雷属性の親の間に産まれた忌み子で、親戚や周りから、ずっと白い目で見続けられたからだ。俺自身が一族の消したい事実だったからだ。
うちの家系は血筋にこだわる馬鹿しかいねぇからな。
だから火野なんて名字をしながら、自分の手から電流が流れることがコンプレックスで......
何度この能力に消えて欲しいと思ったか分からねー。
でも中学生の時、見学に来たこの学校で、とある生徒と出会った。
景に話したのはここまで。
その生徒は、授業中のはずの時間に裏庭で昼寝してんだよ。
あぁ、こいつなんか厄介な事情抱えたやつなんだろーなって、何となく......
だから適当に、声かけた。
お前、授業受けないならわざわざ学校にいないで帰れよって。
え?あぁ、年上だけど。