生徒だけど寮母やります!⁑
まずい......
これがまたトリガーとなって双方の言い合いが始まってしまう
今までずっと、この悪循環だったのに......分かってはいたが、彼らはなお懲りず対立を続けるつもりなのだ
「市河会長より先に、お前らが謝れ魔術科役員」
「そうよ。会長含め、私たち妖術科は何も悪く無いわ」
「同じような言い合い繰り返してどうするんだ。落ち着きなさい、君たち」
市河生徒会長は妖術科の生徒だ
魔術科が生徒会長に頭を下げさせることなど許せない彼ら
確かに今回、結斗の勧誘に一切の関与をしていない妖術科役員にとって、この招集は迷惑極まりないことだろう
しかし、もし生徒会長が対立する魔術科の生徒であったなら......
きっと彼らだってそれを妬んで必死に家柄の良い妖術科の生徒を勧誘するのだ
ああもうどうしたら良いのか分からない!
「ガキか.......」
「はぁ......」
「この茶番何回やんの」
「帰りたい」
同じことの繰り返しに呆れ果てたこちらも、もうため息をつくことしかできない