生徒だけど寮母やります!⁑
結斗に促され立ち上がった景は、そのまま結斗を見上げる
景に見つめられてどこか作ったような笑いをした結斗に一言
景は微笑んで言った
「私、伊吹生徒会長も興味あるよ」
「............ん?どういうこと?」
誤魔化すの下手すぎか......自分で自分にツッコミを入れながら、結斗は笑顔を保って首を傾げた
「今日の会長の話、結斗の話と一致して、あぁ2人が考えてることって、学校と会社で違いはしても同じだなって思って。
結斗は、会長の話を生徒会役員の誰よりも理解したんじゃないかなって思ったの」
景のその言葉に、結斗の閉じていた口から小さく息が漏れた
ー俺が会社に入ることになったら、魔術系統だけじゃなくて妖術系統も視野に入れた会社にしてみせる
ー今まで蔑んできた人達に理解してもらうには時間はかかるかもしれないけど、もうそんな事を言ってるような時代じゃないからね
景の言う通りだった
あの時生徒会室で
会長の言葉が強く胸に刺さって
この人の強さの理由がやっと分かったような気がしたのだ
同じ考えの人がそこにいる
あの生徒会の中で最も賢く、そして周りをよく見ていた生徒会長の言葉は、自分の気持ちを代弁するかのようで
聞いていて自分まで悔しくなったし
また、その姿勢に尊敬したのだ