生徒だけど寮母やります!⁑


あまりに普通に笑ってかわされ、少し複雑ではあるが......

景の笑顔をみて、結斗はホッとした


全く......困った子だ

そこが可愛いんだけど


「だから景ちゃん、心配しなくていいよ。さ、ご飯食べよっか」

「だね、行こっ」

「わっ......!」


景は子供のように満面の笑みで笑うと、結斗の手を掴んで勢いよく引っ張った


いつもの景は、寮では寮母を全うしている印象が強い


だからか今のようにまるで友達みたく接されると、余計嬉しくなってしまう



あれ......俺......この子のこと



こんなに......好きだったかな......



なんか......困るな......


結斗は楽しそうに階段を駆け下りる景の背中をみながら

ただ呆然としていた


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