生徒だけど寮母やります!⁑
「それじゃっ、ええと......何に乾杯するにしよっか?」
「......生徒会フルボッコ」
「お、おう......生徒会フルボッコを祝して〜〜」
「採用すんのかよ」
結斗と景がテーブルにつき男子寮Bのメンバーが揃ったところで、咲夜が乾杯の音頭をとりはじめた
「じゃあ俺の活躍に乾杯する?」
「却下」
咲夜は親指で自分を指しながら提案したが、あっさりとライに却下され苦笑いを返す
「でも、あの時の咲夜カッコよかったし、咲夜の活躍に乾杯でもいいんじゃない?」
景が両手でオレンジジュースの入ったグラスを包みニコニコしながら言うと、咲夜は指をパチンと鳴らした
「さすが景、分かってるね」
「確かに、あそこまで怒る咲夜は見たことなかったね。可愛かったよ咲夜、ありがとね」
お礼の一部にどこかおかしな部分がある相変わらずな結斗に思わず咲夜も「キモ、変態か」と呟く
「じゃあ景ちゃんに乾杯するのは?」
突然結斗の口から自分の名前が出て、景は「私!?」と素っ頓狂な声を上げた
「怖かったよね。生徒会長たちの前に立って、話をするのは。ありがとう景ちゃん」
「そんなこと......!」
「私の大事な結斗を差し出すわけにはいきません。だっけ?あれは思わず景ちゃんを抱きしめたくなっちゃったよ」
私そんなこと言った!!?
にこにこと背景に花を咲かせる結斗を見ながら景が愕然とすると、ライが「言ってねぇよ」と冷静につっこんだ
「はは......私たちの結斗とは言ってたけどな......」
そんな彼らに咲夜は苦笑いしてボソリと呟くと、彼は端にすわるマナを見た
「何に乾杯すればいいすかね?」
「なに!?」
いきなり話を振られ、ぼーっとしていたマナは自分の方を見つめる5人を見渡した
いつもは男子寮Bのメンバーとは食事を別にする彼女だが、今日はお祝い(?)だからと景に無理やり座らせられたのである