生徒だけど寮母やります!⁑
そこで、それならば......
と景は市河を見た
「日向のお家では、ところてんとか食べないの?」
さすがにやっぱ無いかな?と淡い期待でそう尋ねる景に、市河はううんと唸る
そんな彼を見て、結斗はニヤリと口の端を上げた
「そういえば、昨日から生徒会の仕事の引き継ぎをやってるんだけどね......市河生徒会長が今日は実家の神社は夏祭りだって言ってたよ」
思い出すようにわざわざ市河をチラチラ見て言う結斗に、市河が小さく舌打ちをする
「バカ兄貴」
そう呟いて市河がふと横を見ると、彼が恐れたとおり景の目には輝きが宿っていた
「夏祭り!!」
「興味あるよね?いつも仕事大変だし今日くらい夏祭りとか行きたくない?景ちゃん」
「うんうんうん!」
爽馬は何を考えているのか、それとも何も考えていないのか無言だが、市河は「っすよねー」と呟くと諦めたように頷いく
「じゃー来ますか?ウチ」
「行きたい!」
「ところてんはあるか分かんねけど」
「行きたい!」
「はい、分かりました」
こうして苦い顔で承諾した市河に、結斗と景はパチパチと手を叩いた