生徒だけど寮母やります!⁑



「うっ.....」

爽馬はかなり力を消耗したのか、僅かに足をふらつかせた


「爽馬!」

爽馬に駆け寄りながら、景は自分の無力さを痛感する


「爽馬、休もう!」


竜巻の壁の中

つまり狐のテリトリーには結斗がいるが


このままでは爽馬が倒れてしまう


必死に訴える景に


「僕たちはそう簡単には死なない。好んでこんな身体に生まれたわけじゃ無いけど.....きっと僕たちには責任がある。

誰かを救う力のことを、強い力って呼ぶなら.....。僕たちにはそれがある。あの狐には無いけど、ねッッ!」


そう言いながら爽馬はもう一度右手から強い炎を放ち

その炎はとうとう竜巻の壁を突破して僅かに狐に届いた


そう

僅かに

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