生徒だけど寮母やります!⁑
「..........!」
「..........!」
いきなり出てきた姉の名前に景は微かに目を開く
結斗もあまり表情を変えることはなかったが、景を見た
「あ、ごめんねこんな事聞いて」
申し訳なさそうに言うハルに、景はブンブンと首を振る
そっか.....
お姉ちゃんとハルさんは同い年.....
お姉ちゃんもハルさんみたいに、もうこんなに大人になったのかな
景はそんな事を考えながら微笑んだ
「お姉ちゃんが元気かどうか、全然分からないんですよ。あの日失踪して以来、何も音沙汰がなくて.....」
「..........そっか.....。失踪って噂、本当だったんだね。高校生のとき4組の笠上さんがいなくなったとは聞いたけど、失踪だか誘拐だか、そこの詳しい情報は分からなかったから」
「多分失踪.....です」
俯きがちに頷く景
そんな景の頭を、ハルはポンポンと優しく撫でて微笑んだ
「私妖術科だから、魔術科の友達ってあんまりいなかったんだけどさ。授業サボって裏庭に行くと、たまに美音ちゃんが同じ事してたんだよねー」
「お.....お姉ちゃん.....」
「内緒ねこれ」