生徒だけど寮母やります!⁑
「あけましておめでとうございまーーす」
「あっ、咲夜来たーー!これでみんな揃ったね」
「あけましておめでとう、咲夜」
「あけおめ」
「年始からうるさい」
「あけましておめでとう」
1月4日
男子寮Bに集うこの寮のメンバーは、咲夜が帰ってきたことでこれで全員となる
景はテーブル上のガスコンロに乗っているお雑煮の鍋をかき混ぜながら
他の四人はだらだらとテーブルを囲んで座りながら彼の帰りを歓迎した
「いやー外めっちゃ寒い。ってか4日から全員集まっちゃうなんてみんなココが好きだよなー」
咲夜が手をさすりながら言う
「ココっていうか、景ちゃんが好きかな」
「年始から口説いてんじゃねぇクソフェミニスト」
「仲良いのはわかったから黙ってよね」
「お前ら.....」
いつもと変わらぬ男子寮Bの会話に、景は、あぁこの感じ、とクスリと笑った
彼女もこの学校を運営する実家の人達のところに家族と帰っていたわけではあったが、やはりどことなく寂しかったのだ
それは景だけではないはずで
だからこんなにも早く寮に全員集まってしまったのだろう
寮にはお雑煮のいい匂いが漂っていた