生徒だけど寮母やります!⁑
「ライ......」
次の瞬間
ライが私を抱き寄せた
「ひゃ」
ライって、こんなことするキャラじゃ
ないよね??
私の口元が、ライの肩に当たって
柔らかいカーディガンの感触がくすぐったくて
どうしたらいいのか何も動けずにいると、ライが肩で息を吸ってから話し出した
「ずっと、こんな高校、誰が入るかよって思ってた」
「うん」
「高校でも、どうせ目障りだと誰かから後ろ指さされるなら
望み通り消えて、どこか遠くへ行こうかなんて
何もできないガキの分際で考えたりもした」
「それでもライは、この高校に来てくれたんだね」
「高校に入る勇気があったんじゃねぇ。1人で逃げる勇気がなかった」