生徒だけど寮母やります!⁑




「元気でいてくれれば、それでいいよ。景ちゃんのことは任せてね?」

と結斗

「俺らのこと、絶対忘れんよなー?」

と咲夜

「爽馬のおかげで、クラスでも、寮でも最高に楽しかった。ありがとな」

と市河

「お前の狐火がなくたって、俺の電流で狐一匹倒せるようになってやる」

とライ


彼ららしい別れの言葉に、爽馬はフッと笑い頷く

「わかった。ありがとう」

それ以上何も言わないのも

最後まで爽馬らしかった


それが

とても嬉しかった


「じゃあ僕は行くよ」

爽馬はそう言うと、スーツケースを手に取って踵を返した


歩き出した彼の背中に、景は言う


「爽馬」


伝えたいこと


それはシンプルで


短い一言



彼が気持ちよく学校を出ていけるように

寮をでていけるように


寮母として

仲間として


笑顔で



「大好きだよ!」



爽馬が振り向くと

景は笑顔で頷いた


< 379 / 388 >

この作品をシェア

pagetop