生徒だけど寮母やります!⁑
その日の昼休み
本来なら午後は、学科ごとに分かれた魔術、妖術の学科授業が行われる
そのため景は4時限目が終わり次第帰っていいことになっているのだが
今日はレクリエーションが続いているため、景も鈴菜と柊と共に食堂で昼食をとっていたところだった
「うーお腹いっぱいだねぇ」
てんこ盛りのメガ日替わり定食を食べ終わった柊が大きく伸びをする
「柊って見た目と違ってめっちゃ食べるやん。気持ちいいほど」
「食堂のおばちゃんも喜ぶね」
二人で笑うと、柊ちゃんは口を尖らせた
「ローレライはお腹が空くんだよ〜」
「絶対関係ないわ」
ローレライ
美しい歌声をもつ岩の妖精である
「ね、ところでさ、一つ上の階に2年生が昼休みと放課後に営業してるパン屋があるんだけど、知ってた?」
「まだ食べるん?」
「行ってみたいじゃない!」
「2年生が営業?」
私は首を傾げた
「そうなの、パン作りの魔法に特化した2年生2人が開いてるの」
「私もきいたことはあるけど、まだ行ったことない。『ショパン』いうお店やろ」
そう、この学校では
校舎の中央に位置する吹き抜けフロアにて
生徒がその能力を使用して商売をすることができるのだ
「行こうよ今から!」
「まぁ暇やしいいけど」