生徒だけど寮母やります!⁑
って、こうして有姫ちゃんたちのあとをつけてみたはいいものの
だからって私何するつもりなの......
私は理科室の扉の影に隠れながらため息をついた
それにしても全く幼稚なことを考える
こらしめる、って......
嫉妬するのは勝手だが鈴菜を傷つけることは絶対に間違っているし
ライだって絶対悲しむはずなのに
「どうしようか」
「ねぇ編子」
「ん?」
理科室で彼女たちが話しているのが聞こえる
「たしか編子って透視能力があるんだっけ?」
「ま、まあね」
「じゃあ心の中は読めるの?」
「出来るけど」
「じゃあ九雷鈴菜を呼び出して、軽く心の中読んじゃってよ」
「え......」
「ライの事が好きなんでしょ?って」
「うわぁ......屈辱〜」
「わ、わかった。それだけでいい?」
「そうね。ちょっと怯えさせれば十分よ」
彼女たちはクスクスと笑っている
鈴菜がライの事を好きなのかは不明だし、彼女たちの勘違いとは思うが......
これ知ったら、ライも鈴菜ちゃんも不快に思うだろうな.....
景は友達として阻止したいと思いながら
「んー」
と唸った
「誰かいるの!?」
......やばい
なに唸ってんのバカ私!
こんな初っ端からとんだ失態だ
1人がこちらに来る音が近づいてくる
やばいやばいやばい逃げ場がない
......ああもうすぐそこまで来てる!!
見つかる!!!