生徒だけど寮母やります!⁑
慣れた手つきだった
止血するという行為は、ヴァンパイアにとってはお手の物なのだろうか
てか、太腿舐められた......
困惑、というか、羞恥心でいっぱいになって俯く私に結斗は微笑んだ
「たまたま近くにいたのは本当。ただ、血の匂いがしてつい気になって理科室に入っただけ」
私が血を流したことが幸いしたわけか
ふ、複雑......
「そっか......ありがとう」
「気にしないで。授業が終わったら、何があったのか教えてね」
「分かった......」
なんだか気の抜けた私は足に力を入れられなくなり、その場にぺたりとしゃがみこんでしまった
「景ちゃん......!」
はぁはぁ......っ、はぁ
急に心臓がドクドク鳴って、動悸がする
結斗は真剣な顔になると、私を横抱きにして持ち上げた
いわゆる「お姫様だっこ」だ
「やっぱり、変化するの、結構身体にくるんだね」
「だい......じょう......」
「次の授業は休んでよう、景ちゃん」
そう言って結斗は保健室に向かった