生徒だけど寮母やります!⁑
もっと酷いことを言われるかと身構えていたのに......
私は驚いてじっとライを見つめた
ライが、私の腿に結ばれたハンカチの上に手を置く
「今は笑ってるけど、怖かったな」
「......や、でも全然本当にそんな」
「犬の身体で人に蹴られて、女が怖い思いしないわけねぇだろ」
ライに優しく、そして強く言われ
私の目からまた、涙が零れた
「......こ......怖かった......。人の足がすごく大きくて......まるで車に跳ねられるような............」
ライが悲しそうな顔で頷いた
ダメだ......
なんでライといるとこんなに弱くなっちゃうの......
泣いちゃうの......
私は泣き顔が恥ずかしくて、両手で顔を覆った
ライにゆっくりと、抱き寄せられる
「九雷や俺を助けようとしてくれたこと、ありがとう」
「............ぅぅぅ」
完全に安心しきった私は
そのままライの胸を借りていた