生徒だけど寮母やります!⁑
一難去ってまた一難
なかなか上手く行かないものだ
「ねぇ、何で寮母なの?」
波屋有姫軍団の一人に詰め寄られて私は身じろいだ
「家がそういう......」
「私もやりたい」
「いやぁ......ま、まずは修行しないと駄目かなぁ?女子寮の清掃とか」
あながち間違っていないテキトーなことを言って私は誤魔化す
ていうかライが苦笑いしてこちらを見一瞬見た
ゆるさない
そのとき、見知らぬ若い女の先生が教室に入ってきた
「はい騒がないでーー今日のホームルームでは今後行っていく選択講義の説明をーって、ちょっと」
先生が女子に囲まれている私を見る
「何?いじめ?」
「ちがいます!」
瞬時に私から離れる女子たち
先生はすこしムッとした
「本当に?......はい、皆席について。私はこのクラスの副担任の斎藤です」
美人な先生だった
スタイルもいいし、案の定男子たちが鼻の下を伸ばしている
私は席につきながら、そんなことを考えていた