生徒だけど寮母やります!⁑



あ......


結斗と咲夜は、ドアの閉じたエレベーターを見つめた


2人の袖を、受付嬢ががっちり掴んだのだ

「だめです!男子は入ってはいけないのに......!」

「大事な用なんですよ。特例で入れないっすかね?」

「今まで何度特例を頼まれたことか」


............。


なんか......無理そうだな......

溜息をつく咲夜

しかし、結斗がニヤリと笑ってから、受付嬢に向き直った


「そんなに強く掴んで........他の男にそれやって、勘違いされたらどうするんですか?......」

「......ぇ......」

咲夜(............マジかよ)


そのまま結斗に見つめられ動かなくなった受付嬢

結斗は受付嬢の耳に、ゆっくり顔を近づける


そして


「............許してください......」


そう囁いた


コクコクとただ頷く受付嬢

結斗は咲夜に目で合図すると、エレベーターへ向かって歩いて行った



< 87 / 388 >

この作品をシェア

pagetop