生徒だけど寮母やります!⁑
あ......
結斗と咲夜は、ドアの閉じたエレベーターを見つめた
2人の袖を、受付嬢ががっちり掴んだのだ
「だめです!男子は入ってはいけないのに......!」
「大事な用なんですよ。特例で入れないっすかね?」
「今まで何度特例を頼まれたことか」
............。
なんか......無理そうだな......
溜息をつく咲夜
しかし、結斗がニヤリと笑ってから、受付嬢に向き直った
「そんなに強く掴んで........他の男にそれやって、勘違いされたらどうするんですか?......」
「......ぇ......」
咲夜(............マジかよ)
そのまま結斗に見つめられ動かなくなった受付嬢
結斗は受付嬢の耳に、ゆっくり顔を近づける
そして
「............許してください......」
そう囁いた
コクコクとただ頷く受付嬢
結斗は咲夜に目で合図すると、エレベーターへ向かって歩いて行った