生徒だけど寮母やります!⁑


しかし、四人の顔を見てキッパリと告る


「でも残念だが、君たちよりも、他の生徒を優先させてほしい、という話だ」


「どうしてもかよ」

「僕たちの意見は何も聞いてくれないんですか」

ライと爽馬も口を開く


なかなか引き下がらない四人に、校長は首を振って話し出した


「君たちについて騒いでいる女子が多すぎる。

景ちゃんには言っていないが、景ちゃんを寮母から外してほしいという羨んだ女子からの声もたくさん届いた。

もちろん最初は時間の問題だろうと思っていたけれど、関係ない生徒にまで女子たちの暴動で怪我人が出るとは思わなかったよ。

このままにしておいて、さらに大きな事件が起きたら。君たちを預かる学校側として、親御さんに申し訳ないだろう?

結果、彼女たちの望み通りになってしまったね」


校長の言っていることは間違いじゃない

まるで論破されて何も言えず


四人は黙って立ち尽くしていた


景と同じように、四人も自分たちの無力さを痛感した


もうきっと、何を言ってもどうにもならない



「……分かりました」

「結斗……」


結斗が、悲しそうな顔で頷く


「ごめんね、思い通りにしてあげられなくて」

「……いえ」


校長が悪いわけではないことも分かっている

むしろ適切な判断だ


「帰ろう、皆」

「……そう……だな」

「分かった」

「…………」


イライラを募らせて校長室を出る四人を


マナは微笑んで見つめていた

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