生徒だけど寮母やります!⁑
悔しくて
どうしようもなく不甲斐なくて......
四人は苦い顔のまま校長室を後にした
「はぁ……」
結斗はため息をついた
「皆ごめん、勝手に分かりましたとか言って。でももう、あれに勝つのは無理だと思ったんだ」
「いや、お前悪くねえだろ、俺もそう思ったよ」
そう言って結斗の肩に手を置く咲夜に、爽馬も頷いた
「ねぇ、ライ。君ならもう少し粘った?」
結斗に言われ、ライは首を振った
「一生分かってもらえない説得なんかしねえよ」
「ふふっ、それは良かったよ。君に、何諦めてんだクソフェミニストって言われるかな、とか思ってね」
「まあでも、諦める……じゃねえけど、納得はしてねえよ」
「僕も」
四人は顔を見合わせてため息をついた
「景ちゃんにがっかりさせちゃうね」
そんなことを話しながら歩いていると、それに気づいた女生徒たちがこちらに駆け寄ってきた
「あ、男子寮Bの人たちだ!ねぇ、女子生徒の寮母さんが辞めたってホント?」
「君たち普段から一緒にいるんだね、仲いいの?」
「ねぇ、今度一緒にご飯食べない?年上は好き?」
「次の寮母は誰がやるの?募集する?」
同い年から先輩まで
ミーハーな一部の女子にこうも騒がれると、確かに学校や他の生徒としては迷惑なのだろう
四人はさらに深いため息をついた