生徒だけど寮母やります!⁑
「ねえ結斗~~、一緒にご飯食べようって言ったじゃん」
「え~、私も言ったよ?」
「ねえ忘れてたでしょお」
「…………多分俺頷いてないよ……って手、痛い痛い」
結斗はクラスの女子に引っ張られて行き
「咲夜君って一反木綿なんでしょ?私雪女なの」
「私ろくろ首なの」
「仲よくしよう?こっち来て?」
「えええええ」
咲夜は妖術科の生徒たちに取り囲まれ
「ええ~かわいいお人形みたい~」
「肌キレー、目おおきい~」
「あっちで一緒にご飯食べない?」
「結構です」
「「……かわいい~!!!!」」
爽馬は先輩のお姉さま方に囲まれて
「ちょっとライ君、探したんだよ?」
「…………」
「ねぇ笠上さんが寮母じゃなくなったのホント?」
「じゃあ私男子寮Bの寮母やりたい!!」
「……うるさ……」
ライは波屋有姫たちに連れていかれた
空が曇りだし、雨が降り始める
四人は自分たちの周りにいる女子を見ながら
この状況を改善するのは無理だろうと、心の中でうなだれた
雲はどんどん黒みを増して
雨はさらに強くなった