この気持ちありえないから。





4時になり教室に男子が入ってきた。
ぞろぞろと合唱の体型に並んだ。

「上手く合うといいけど。」

私はボソッとつぶやいて自分の位置に立った。

指揮者の合図に合わせて息を吸い込んで歌い始めた。
歌ってる途中ドアのガラス越しに萌奈の変顔が映り笑いそうになった。

そして歌い終えた瞬間歓声が湧いた。
女子はわいわい「前より全然いい!」とか「鳥肌立った」とかわいわいしてた。
私と愛はただぽけーと立っていた。

「じゃあ残れる人は残って。用事ある人は帰ってもいいです。」

担任の声に私は帰る支度を開始した。

「楓帰んの?」

愛の呼び止めに返した。

「うん!今日は練習する!走らないと…なんかムズムズするし!」

「わかった!頑張って!怪我すんなよ!」

「当たり前ー!じゃあね!」

会話を終え教室を出て廊下に出ると近い距離に海君の背中があった。
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