この気持ちありえないから。
早めに合唱止めてる…
あ、うちもなんだけどさ。

私は彼の背中を追っている…ように見えなくもない状態だった。
昇降口へと向かうと彼は靴を履いていた。

「…」

目が合っても特に意味はない。
ただ逸らして終わり。
特に話す事なんてないのだから。

「あ、楓ー!」

ふと聞き覚えのある声に私は振り向いた。

「あ、萌奈ー!」

「ねー今日部活してかない?して終わったら一緒帰ろー!」

もともと私は走る予定だったから部活してこうかな。

「うん、わかったー!」

私と萌奈は靴を履いて足早に校庭に向かった。
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