コミュニケーション
茉莉ちゃんは両手で頭を抱え、百花ちゃんは右手を額に当てた。

「それはつまり…自分の家を教えたってことだよな?」

百花ちゃんが言った。

「えっ?」

自分の家を教えたって、何で?

「真里ちゃん、自分の家を教えちゃダメだよ。

もし何かあったらどうするの?

芹沢くんが家にきちゃうんだよ?」

茉莉ちゃんが呆れたと言うように言った。

「何かって、何が?」

あたしは聞き返した。

「真里がここまでバカだったとは思っても見なかった…」

百花ちゃんは情けないと言うように返した。
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