あなたを待つ夜

待ち合わせ場所には既に豊の姿があった。

「遅れてごめんね」

「大丈夫だよ」

レストランに着いてから、豊はプレゼントを差し出してきた。

豊から初めて貰うプレゼントだ。

優子は素直に嬉しかった。

「開けてもいい？」

「うん、いいよ」

優子はリボンをほどき、ゆっくりと箱を開けると中にはブレスレットが入っていた。

「わあ、すっごい可愛い。ありがとう。大切にするね」

「どういたしまして。喜んで貰えたなら良かった」

「私もこれ、豊にプレゼント」

優子は散々迷った挙句、システム手帳を豊へのプレゼントに購入した。

豊は袋を開けて、中身を確認するとにっこりと笑って「ありがとう。大切にするよ」と言った。