あなたを待つ夜
宴は夜遅くまで続いた。

――今日ハワイに着いたよ。そっちはもう0時ぐらいかな?今、レストランのWi-fiでメッセージ送ってるよ。

沖縄は楽しんでる?あんまり飲みすぎるなよ。(笑)

早く優子の顔が見たいな。愛してる。おやすみ。――

優子は毛布の中にもぐりながら、豊からのメッセージを何回も読み返していた。

今頃彼は奥さんと子供と一緒に居るんだ。

そう考えただけで涙が溢れて止まらなかった。

いつになったら不倫と言う関係が終わり、正式な恋人同士になれるんだろう。

その時の優子はまるで終わりの見えない迷路の中で彷徨っているようだった。
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