あなたを待つ夜
「優子、愛してる…」

豊はおもむろに優子の服を脱がせながら、そう呟いた。

「あんな言い方してごめんな。本当に反省してる」

「ううん、私も悪かったから…」

優子はそう言いながら少し腰を浮かせる。

豊は優子の背中のホックに手を回しながら、何度と無くキスを求めてくる。

背中のホックが外され、優子の胸が露わになった。

優子の体を丁寧に愛撫する豊の姿を尻目に見ながら、優子はぼんやりと頭の中で考え事をしていた。

事の最中だと言うのに、いつになく冷静な気分になったのだ。

ーーでもやっぱり豊の考えてることが分からないな。

本当に離婚するつもりなのか?

自分とは遊びではないのか?

考え出したらまるでキリがない。

優子は「ああ、やめたやめた」と目を閉じ、あとは心を無にしてただただ快楽に身を任せるのであった。
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