あなたを待つ夜
「みか?」

「……幼稚園の友達によ、みかはなんでお父さんがいないの?って言われたさー」

美花は今にも泣きだしそうな声で言った。

「……ごめんね、みか」

ああ、自分のせいで美花に辛く寂しい思いをさせてしまっているんだ……。

優子は美花の小さな体を抱き締めた。

「ううん、みかはママがいればいい」

この子だけは何があっても守り抜こう。

絶対に幸せにしてみせるんだ。

優子は改めてそう胸に誓った。
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