あなたを待つ夜
優子は俊に電話をかけてみることにした。

この間アパラギで会った時に電話番号を交換したのだった。

「……もしもし」

俊が出た。

「優子か、電話ありがとうな」

「こちらこそこの間はありがとうね。まさか会うとは思わなかったけどね」

「だからよ。(そうだよな。)ってか、優子も大変なんだな」

「まあ、大変だけど無理はしてんよ」

「お前は昔からチューバーだからなー。でも何かあったら言えよ?俺にできることはないかも知れんけど、相談ぐらいは乗れるからよ」

「ありがとうね、俊。昔からこんな優しかった?」

「お前なに言ってるか?俺は昔から優しいさー」

俊はおどけた口調でそう言った。

「俊、今週の日曜日空いてん?」

「空いてるよ」

「じゃあデートしよう」

「おっ、いいぜ」
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