誰が好きになんてなるかっ!
王子様の裏の顔




ドン





バサバサ




あ…




「すいません!こちらの不注意で。」



私は視線を上げずに答え、落ちた教科書を拾った。




スッ




へ?





「君、大丈夫…?」






そう言いながら微笑み、私に教科書を差し出す、彼。





誰だろう…




綺麗な、人。




「ありがとうございます。


ぶつかってすいませんてました。

いこ、瑠璃!」




「あ、うん!」








私達は彼の呟きが聞こえなかった。







「ふーん。




おもしろい子みーっけ。」







この一言で、





私、羽月優高校2年生。



私の平穏な日々が崩れ落ちていく。







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